緑のスプレー

お気に入りの紀伊山地、冬色の山模様から柔らかい花色が拡がって一瞬輝く。 やがて合間をぬって拡がってくるのは新しい緑の芽吹き、山全体に若い緑色のカラーをスプレーするように。 ここは国道425号線、三重県尾鷲から奈良県十津川を経由して和歌山は御坊市まで全長200キロ弱、紀伊山地の山中をショートカットで結ぶ酷道です。 そのかわりといっては御幣がありますが森林のオゾンを満喫できてその自然な風景が、どこまで行っても変わらない同じような風景が頭を休めてくれます。 ケータイも圏外で聴こえるのは鳥の声と渓流の流れる音、人や車にごくたまに出会うと何故かホッとして親近感が湧く、町では感じない不思議な感覚を覚えて、やっぱり人は人が必要なんだなって思います。